サティヤ サイババの御言葉

日付:1973年1月5日
場所:バンガロール

献身的な防衛

インドは、真理〔真実〕、正しい行い〔ダルマ〕、平安、そして、愛に、身を捧げる国です。皆さんは、母国を防衛し、母国の独立を維持するために、母国への奉仕に身を捧げなさい。これは古来の訓戒である、「マートゥル デーヴォー バヴァ」――神を崇めるように母を崇めよ――にのっとったものです。他の人たちが何をするにせよ、しないにせよ、皆さんには母国のために自分の命さえも犠牲にする覚悟があります。私は、皆さんの信愛がそれほど強く、それほど真摯なものであることを嬉しく思います。

真理〔真実〕、正しい行い〔ダルマ〕、平安、愛――これらは、現在と未来の幸福の家を築く4本の柱です。インドも、これらの柱の上に自らの幸福を築かなければなりません。これらの柱こそが、インドの本当の支えであり、インドの安全と繁栄と栄光の支えなのです。私たちはこの真実を忘れています。私たちはこの基礎をおろそかにしています。そのせいで、現在の苦しみの一切があるのです。

常に神は、この国を守るために奮闘する人々と共にあります。神はあなたの内側からあなたを導き、あなたを鼓舞し、あなたにあなたの義務を果たさせるでしょう。真理は神であり、行いは礼拝です。無私の奉仕、義務の厳守、そして、平和をもたらすこと、これらに身を捧げることによって、皆さんはインドと全人類の福祉を促進しているのです。

マハーバーラタの戦争は、美徳が悪の力から自らを守るときに神が与える導きの好例です。クリシュナは、まさにパーンダヴァ兄弟の体の心臓でした。5人兄弟の長男のダルマラージャは頭、次男のビーマは胃袋、三男のアルジュナは腕でした。双子のナクラとサハデーヴァは両足でした。そして、クリシュナは心臓だったのです。

神は、ハートの中から語り、導くだけではありません。あなたが神にそうなってほしいと祈るなら、神はあなたのハートになるでしょう。

本当の「あなた」である神を常に意識していなさい

私たちは犠牲によってのみ平和と喜びを得ることができます。与えることはより多くの喜びを生み、つかんで放さない執着はより多くの悲しみを生みます。あなた方は皆、最高の犠牲を払う用意ができていますから、本物のバーラタの息子たちです。多くの人は、無私から得られる喜びに気づかずに、利己的な目的を追求して年月と人生を浪費しています。そのような人たちは、あまりにも自惚れ(うぬぼれ)が強いため、両親や年長者、聖人や賢人を敬いません。祈りによって神の恩寵を呼び起こすこともしません。その結果、インドは古くからの伝統を捨て、新しい流行や行動様式を取り入れて、人々を不幸に陥れようとしています。

ギーターの中で、体はクシェートラ〔場〕、つまり、神が安置される神聖な場と呼ばれています。カーシー〔聖地ヴァーラーナシーあるいはベナレスの古名〕はクシェートラであり、バドラーチャラム〔ラーマとシーターとラクシュマナが住んでいた地〕はクシェートラです。体というクシェートラは、ダルマ クシェートラ〔ダルマを行う場〕であり、クル クシェートラ〔マハーバーラータの戦場〕です。つまり、体は美徳〔ダルマ〕と善行の住居でもあるのです。クシェートラの中にいる神は、クシェートラ グニャ(神なる知者)であり、シヴァム(永遠なる善)です。神なしでは、体はただのシャヴァム(屍)です。ですから、本当の「あなた」である神を常に意識して、祈りによって、神からの慰めと糧と導きを求めなさい。

サイババ述

翻訳:サティヤ・サイ出版協会
出典:Sathya Sai Speaks Vol.12 Ch1

*バドラーチャラム 詳しくは、書籍『子どものためのバルヴィカス物語2』第三話バドラーチャラム(259p~262p)をご参照ください。