サティヤ サイババの御言葉

日付:1985年2月2日
場所:タミルナードゥ州
ティルッタニ市近郊のナッラトゥル村での御講話より
ティルッタニ市のサティヤ サイ セヴァ サミティが建設した建物群の落成式にて

地方の発展の鍵は一体性

正しい行い(サムスカーラ)は、人生を意味のあるもの、徳性を高めるものにします。人間の最終目的は、自分の中の神性を顕現させることです。それは、自分の悪い性質と自分の心に詰まっているすべてのものを取り除くことによって、達成することができます。

愛は神であり、神は愛です。愛のない生活は、不毛であり、重荷です。困難や問題がどのようなものであれ、人は精一杯、他者を助けようとすべきです。私心のない、愛のこもった他者への奉仕は、霊性修行の最高の形です。それは真のバクティ〔信愛/神への愛〕の表現です。

真のバクティは、運命の浮き沈みや、状況の変化に影響されません。人は、自分の福利やキャリアや繁栄のことだけを考えるべきではありません。人として生まれたのは、個人的な財産と快適さを楽しむためではありません。人には、達成すべき、もっと永続的で永久的な大いなる目的があります。それは神と自分が一つであることを悟ることであり、それのみが永続する至福をもたらすことができるのです。俗世での活動に従事しているときでさえ、その行為を神に捧げることによって、すべての行為を神聖なものにするために努力すべきです。

村人の社会生活を再建するにあたって、村人たちの間に一体性と調和がなければなりません。お互いを兄弟や姉妹と見なして、一体感を育みなさい。手を動かすために手のすべての指が団結するのと同じように、この村のすべての人が村の福利と国の発展を目指して共に奮闘するために団結すべきです。さほど重要でないことに関するささいな違いによって、村人が分裂すべきではありません。どんな違いがあったとしても、すべての人の中にいる神を認識することによって団結し、一つになって働くべきです。

互いの心が一つでなければならない

激性の食べ物を食べている人にとって、怒りと激情を抑えるのは容易なことではないでしょう。けれども、そうした感情が募って憎しみや恨みを抱くようになるのを放っておいてはなりません。バーラタ〔インド〕には7億以上の国民がいます。もし全国民が、自分たちは一つだと思い、一つになって働けば、成し遂げられないことなどあるでしょうか? 残念なことに、国民の間に一体性がありません。もし一家族のうち四人が別々の意見を持っていたら、どうやって何かを成し遂げることができるでしょうか? 一体性がなければ、平和も幸福も持てません。生活はジャッカルや犬の生活のように無意味なものになってしまうでしょう。

皆さんは、炎天下、私の到着を待っていました。それは私に対する皆さんの信愛、そして、私を見たい、私の話を聞きたい、という皆さんの切望を示しています。照りつける太陽の暑さを我慢した皆さんの忍耐は、一つの苦行の形であり、皆さんはそれを愛ゆえに成し遂げました。皆さんのスワミへの切望、そして、スワミの来訪と講話によってスワミがもたらす喜びへの切望は、まさしく、心は一つということを表しています。一つであるということについて話すだけでは役に立ちません。お互いの愛を土台にして、お互いの心が一つでなければなりません。愛を増進しなさい。愛と共に起床しなさい。一挙一動を愛を込めて行いなさい。

愛の真髄は神性

愛は、さまざまな関係において別の名前で呼ばれています。夫婦の間の愛はモーハ(愛執/心酔)と呼ばれます。母と子の間の愛はヴァーッツァルヤ(情愛/母性愛)と呼ばれます。親類や友人への愛はアヌラーガ(執心/好感)と呼ばれます。神への愛はバクティ(信愛)と呼ばれます。これらの愛の形は、違う呼ばれ方をしてはいますが、本質的には愛は一つであり、愛の真髄は神性です。誰かを愛するということは、すべての人の中にある神性を認識するということです。神性の遍在を意識するようになると、思いと言葉と行動が清らかになります。誰に対しても、攻撃的な言葉を使ったり、害を及ぼそうという思いを抱いたりすることはなくなります。

皆さんの村の向上のために、社会奉仕に従事しなさい。あらゆる違いを払いのけ、村人全員の福利を増進するために、団結しなさい。村が成長すれば、都会も州も成長し、国全体が繁栄します。国の繁栄は村の繁栄に基づいています。国の発展は村の発展を基盤としています。すべての人が村の福利に関心を持つべきです。

これまで皆さんの村で行われたことは満足のゆくものですが、すべきことはまだまだたくさんあります。皆さんが奉仕と献身の精神で始めるすべてのことに対して、皆さんは私の祝福とサポートを得るでしょう。一日の仕事を終えたら、誰も皆、いくらかの時間を、神を思うこと、そして、神聖な行為によって自分のハートを清めることに、充てなさい。今日から皆さんは、自分たちの村の繁栄と発展のために、心を一つにして仲よく働きなさい。皆さんには、サイ オーガニゼーションとサイの奉仕者たちがあらゆる方法で自分たちを助けてくれるという確信があるのですから。

サイババ述

翻訳:サティヤ・サイ出版協会
出典:Sathya Sai Speaks Vol.18 C6